A パーミアブル・ベースTr(PBT)
MITリンカーン・ラボで提案実証されたSi-PBTのGaAs-PBT版を試作した。MITにはない特徴を出すため、Wゲートを酸化膜でサンドイッチにした構造を提案し、その試作に成功した。SITを含めたこの種のTrは、普通は三極管特性を示すのが常であるが、サンドイッチ構造の採用で五極管特性が実現できた。詳しい理由は不明であるが、当時の学会誌や新聞にインパクトを与えた。図1は、その新聞記事である。
図1.新しいPBTの新聞記事
(詳細: S. Adachi et al., IEEE Electron Dev. Lett. EDL-6, p.264, 1985)
B へテロ接合バイポーラTr
ヘテロ接合バイポーラTr(HBT)の試作研究を行った。高速化を目指し、コレクター・アップHBT(通常はエミッタ・アップHBT)の実現に傾注した。我々の開発した二重イオン注入技術の適用で、幾つかの異なるタイプのコレクター・アップHBTの試作に成功した。下の図2は、その論文の一面コピーである。
図2.コレクター・アップHBTの論文コピー
以上
(From S. Adachi & T. Ishibashi, IEEE Electron Dev. Lett. EDL-7, p.32, 1986)